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「謝罪」の理由は不明!?──「日韓共同宣言」の摩訶不思議 [韓国]

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「謝罪」の理由は不明!?
──「日韓共同宣言」の摩訶不思議
(「神社新報」平成11年1月11日号から)
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「大使館はですね、公式な見解を発表することはできないですよ」

──どうしてですか?

「韓国政府の発表がなければ、大使館から公表することはできないですよ」

──大使館は政府の出先機関じゃないですか?

「この問題はソウル政府に直接、聞いた方がいいですよ。大使館は政府の公式説明の前に見解を発表することはできないですよ」

──ということは、韓国政府は公式な説明をしていないということですね?

「はい」

 いやはや驚いた。何がって、例の昨年10月の「日韓共同宣言」のことである。

 小渕首相と金大中大統領は首脳会談で、「21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」と副題のついた共同宣言を発表した。はじめて日本の「過去」への「反省」と「お詫び」が文書に明記され、これに対して金大統領は小渕首相の「歴史認識」の表明を評価し、その結果として、両首脳は「過去」の清算と新時代の幕開けを高らかに謳い上げたのである。

 日本政府の「謝罪」は今回がはじめてではない。それどころか、昭和59年の全斗煥大統領来日以後、韓国歴代大統領の日本訪問は「謝罪と反省」要求が大きな目的とされてきた。

 もっというなら、昭和33年春に訪韓した首相特使の矢次一夫氏は、「岸首相は、伊藤博文公が日韓関係について犯した誤りを償わねばならぬ、と強く信じている。首相はまた日本の軍部の行為が韓国に重大な損害をかけたことを遺憾としている」と会見で語った。

 また、国交正常化直前の40年2月には椎名外相が金浦空港で、「両国間の長い歴史の中に不幸な期間があったことはまことに遺憾な次第であり、深く反省する」と述べた。これは日本政府の代表者が戦前の朝鮮統治に反省の意思表示をした最初とされる。

 何のことはない。日韓交渉に始まって、首脳会談のたびに日本政府は「謝罪」を繰り返している。しかも「謝罪ゲーム」を反芻しているのは日韓のほかには国際政治上、例がないというから、じつに異様である。

 さらに理解に苦しむのは、「反省」と「お詫び」の対象となる「歴史的事実」の具体的中身である。韓国政府は何について「謝罪」せよと要求し、日本政府は何について「謝罪」してきたのか。

 たとえば、金大中大統領は数年前に発刊された自叙伝で、ある日本人学生との出会いを引き合いにしながら、日本人の歴史認識を批判し、イギリスやフランスは植民地の人々に姓を変えろと命じただろうか、言語を奪い、歴史の抹殺を図ったか、若者を徴兵・徴用し、若い女性を慰安婦にしたか、宮城遥拝を強制したか、同じ「戦争犯罪国家」でも、ドイツは徹底的に反省し、謝罪したが、日本はまったく違う、と述べている。

 ここに列挙されたようなことに対する「反省」であり、「お詫び」なのであろうか。それとも「日帝36年」の朝鮮統治そのものがその対象なのか。

 韓国政府に直接、聞くのが手っ取り早い。ということで韓国大使館に取材を試みた。その結果が冒頭の問答である。

 驚いたことに、何に対する「反省」と「謝罪」なのか、韓国政府の公式見解はないらしい。

 それでは日本政府はどうなのか。信じられないことに、これまた「歴史認識」の中身について、日本政府の公式見解はないようだし、国会で十分に議論されたこともないらしい。

 日本に非がなかったなどとはいわないが、これでは日韓の謝罪ゲームは宗主国の皇帝に叩頭する前近代的な外交儀礼と何ら変わらないではないか。

 要するに、「謝罪」そのものが目的化しているのである。

 陛下は昨年秋、宮中晩餐会でのお言葉のなかで、歴史の真実を求める努力の必要を述べられたけれども、謙虚に歴史に学ぶ姿勢のない政治家に歴史認識を語る資格はあるのだろうか。史実への真摯なまなざしの感じられない両国政府に歴史の清算など可能だろうか。

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