「神道はもっとも理想的な宗教」「韓国人の靖国神社批判は誤り」──元「反日」韓国人が書いた日韓併合擁護論 [日韓関係]
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「神道はもっとも理想的な宗教」「韓国人の靖国神社批判は誤り」──元「反日」韓国人が書いた日韓併合擁護論
(「神社新報」平成14年5月20日号)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「日韓併合は幸運であり、祝福であった」
日本統治時代を日本=悪玉論で徹頭徹尾、断罪しようとする歴史理解が韓国では支配的だが、逆に肯定的に高く評価するという、反日・左翼人士が聞いたら腰を抜かしそうな内容の本が、今年(平成14年)2月にソウルで出版され、衝撃を与えている。
『親日派のための弁明』と題する本の著者金完燮(キム・ワンソプ)は、拓殖大学の荒木和博助教授によれば、1963年生まれ。ソウル大出身の作家・評論家。
もともと確信的な左翼だった。光州事件のときは高校生ながら道庁舎に籠城したという。ごく最近まで「反日」そのもので、阪神・淡路大震災のときには「過去の悪行を反省も謝罪もしない日本に災難が起きたことを喜ぶ」と発言してさえいる。
その人物が一転、日本擁護の本を書くまでには立ち至ったのは、読書と思索の結果という。日本批判の目的で日韓近代史の実態を実証的に突き詰めていったとき、歴史を歪曲してきたのは日本側ではなく、韓国側であったことに突然、気がついたという。
しかし、日韓併合肯定論の本を出版してくれそうな版元がいまの韓国にあろうはずはない。それではと、みずから出版社をおこした。
▽ 日本首相の靖国参拝を擁護
金氏は、日本を植民地支配の加害者とする一方的なステロタイプに対して、まっ向から、しかし格別の気負いもなく、反論を展開する。
朝鮮にとって日韓併合は望ましいものであった。併合を望んだのは、むしろ朝鮮の、とくに改革派勢力である。併合によって、朝鮮は飛躍的に発展した──と淡々と論じている。
「日本精神と靖国神社」という章があり、このたび編集部では荒木氏の好意でその翻訳を入手したが、それによれば金氏は、日本の神道と靖国神社に言及し、日本の神道は「人類が作り出したもっとも理想的な形態」と最高の評価を与えている。
いわく、韓国の儒教がすべての祖先を、善人であれ悪人であれ、祭祀の対象としているのに対して、日本の神道は義人を祀る。大義のためにおのれを犠牲にし、社会に貢献した先人を神として崇めるのは理想的だ。
また、「現代日本精神の神髄を象徴するのが靖国神社だ」という認識に立ち、日本首相の靖国神社参拝を韓国・中国が是非を論じるのは、日本国家への侮辱であり、理解しがたい、と批判し、首相参拝を擁護する。
韓国政府による日本批判は、たとえば韓国大統領の国立墓地参拝をベトナム政府が抗議するようなものだ。なるほど、韓国国立墓地にはベトナム戦争で闘い、別な夢国民を殺戮した韓国兵も葬られている。けれども彼らは、韓国にとっては愛国者なのである。
靖国神社には2万人の朝鮮半島出身者が祀られている。当時、日本と朝鮮の人口比は5対3なのに、朝鮮の戦死者の数は100対1にも満たない。日本がどれだけ良心的に戦争したかが分かる。
韓国政府が「位牌返還」を要求するのは誤りである。日本人として日本のために闘い、一命を失った朝鮮人兵士を追悼するのは、日本にとって当然の権利だ。
「位牌返還」の要求が通ったとして、韓国人はそのあと「憎き戦犯」とばかりに「剖棺斬屍(棺をあばいて遺体を切り刻むこと)」でもするつもりなのか。日本で神として慰霊の誠を尽くされていることに、韓国人は何の不満があるのか、理解できない──と金氏は畳みかけている。
▽ 7月に日本で翻訳出版
若干、不正確な神道理解や情緒的な論理の展開など、気になる点がないわけではないものの、韓国人による日本擁護論で韓国社会に議論を巻き起こしたのは初めてである。
けれども残念なことに、荒木氏によれば、「青少年有害図書」の指定を受け、韓国内の書店では入手不可能になっている。
日本では昨年(平成13年)、歴史教科書採択をめぐり、ルール無用のすさまじい妨害活動が展開されたけれども、韓国の「言論弾圧」はこれを上回る。
同著は荒木氏夫妻によって共訳され、7月に草思社から出版される予定だが、サッカーのワールドカップが日韓共催で開催される「日韓協力年」の今年、両国ののど元に突き刺さった歴史問題に新たな展開をもたらしてくれるだろうか。
「神道はもっとも理想的な宗教」「韓国人の靖国神社批判は誤り」──元「反日」韓国人が書いた日韓併合擁護論
(「神社新報」平成14年5月20日号)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「日韓併合は幸運であり、祝福であった」
日本統治時代を日本=悪玉論で徹頭徹尾、断罪しようとする歴史理解が韓国では支配的だが、逆に肯定的に高く評価するという、反日・左翼人士が聞いたら腰を抜かしそうな内容の本が、今年(平成14年)2月にソウルで出版され、衝撃を与えている。
『親日派のための弁明』と題する本の著者金完燮(キム・ワンソプ)は、拓殖大学の荒木和博助教授によれば、1963年生まれ。ソウル大出身の作家・評論家。
もともと確信的な左翼だった。光州事件のときは高校生ながら道庁舎に籠城したという。ごく最近まで「反日」そのもので、阪神・淡路大震災のときには「過去の悪行を反省も謝罪もしない日本に災難が起きたことを喜ぶ」と発言してさえいる。
その人物が一転、日本擁護の本を書くまでには立ち至ったのは、読書と思索の結果という。日本批判の目的で日韓近代史の実態を実証的に突き詰めていったとき、歴史を歪曲してきたのは日本側ではなく、韓国側であったことに突然、気がついたという。
しかし、日韓併合肯定論の本を出版してくれそうな版元がいまの韓国にあろうはずはない。それではと、みずから出版社をおこした。
▽ 日本首相の靖国参拝を擁護
金氏は、日本を植民地支配の加害者とする一方的なステロタイプに対して、まっ向から、しかし格別の気負いもなく、反論を展開する。
朝鮮にとって日韓併合は望ましいものであった。併合を望んだのは、むしろ朝鮮の、とくに改革派勢力である。併合によって、朝鮮は飛躍的に発展した──と淡々と論じている。
「日本精神と靖国神社」という章があり、このたび編集部では荒木氏の好意でその翻訳を入手したが、それによれば金氏は、日本の神道と靖国神社に言及し、日本の神道は「人類が作り出したもっとも理想的な形態」と最高の評価を与えている。
いわく、韓国の儒教がすべての祖先を、善人であれ悪人であれ、祭祀の対象としているのに対して、日本の神道は義人を祀る。大義のためにおのれを犠牲にし、社会に貢献した先人を神として崇めるのは理想的だ。
また、「現代日本精神の神髄を象徴するのが靖国神社だ」という認識に立ち、日本首相の靖国神社参拝を韓国・中国が是非を論じるのは、日本国家への侮辱であり、理解しがたい、と批判し、首相参拝を擁護する。
韓国政府による日本批判は、たとえば韓国大統領の国立墓地参拝をベトナム政府が抗議するようなものだ。なるほど、韓国国立墓地にはベトナム戦争で闘い、別な夢国民を殺戮した韓国兵も葬られている。けれども彼らは、韓国にとっては愛国者なのである。
靖国神社には2万人の朝鮮半島出身者が祀られている。当時、日本と朝鮮の人口比は5対3なのに、朝鮮の戦死者の数は100対1にも満たない。日本がどれだけ良心的に戦争したかが分かる。
韓国政府が「位牌返還」を要求するのは誤りである。日本人として日本のために闘い、一命を失った朝鮮人兵士を追悼するのは、日本にとって当然の権利だ。
「位牌返還」の要求が通ったとして、韓国人はそのあと「憎き戦犯」とばかりに「剖棺斬屍(棺をあばいて遺体を切り刻むこと)」でもするつもりなのか。日本で神として慰霊の誠を尽くされていることに、韓国人は何の不満があるのか、理解できない──と金氏は畳みかけている。
▽ 7月に日本で翻訳出版
若干、不正確な神道理解や情緒的な論理の展開など、気になる点がないわけではないものの、韓国人による日本擁護論で韓国社会に議論を巻き起こしたのは初めてである。
けれども残念なことに、荒木氏によれば、「青少年有害図書」の指定を受け、韓国内の書店では入手不可能になっている。
日本では昨年(平成13年)、歴史教科書採択をめぐり、ルール無用のすさまじい妨害活動が展開されたけれども、韓国の「言論弾圧」はこれを上回る。
同著は荒木氏夫妻によって共訳され、7月に草思社から出版される予定だが、サッカーのワールドカップが日韓共催で開催される「日韓協力年」の今年、両国ののど元に突き刺さった歴史問題に新たな展開をもたらしてくれるだろうか。
コメント 0