SSブログ

ハロウィーン・ブーム──日本社会に浸透する古代ケルト人の祭り [キリスト教]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(2006年10月6日)からの転載です

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ハロウィーン・ブーム
──日本社会に浸透する古代ケルト人の祭り
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 今年もハロウィーンの季節がやってきました。

 カトリックでは11月1日は諸聖人を祝う万聖節で、ハロウィーンはその前夜祭です。アメリカではクリスマスに次ぐ祝祭とされています。

 大きなカボチャをくり抜いて作った提灯に火をともし、お化けに扮装した子供たちが「トリック・アンド・トリート(何か、くれ。さもないと悪さするぞ)」とご近所の家に押しかけると、ご近所さんは「ハピー、ハロウィーン」といって歓迎し、用意したお菓子を渡します。休日でもないのに、国民の半数がパレードや仮装大会に参加するほど、国中がお祭りムードに包まれます。学校やレストラン、銀行でも仮装大会が開かれるのだとか。

 このキリスト教の祝祭が、クリスチャンが50人に1人もいない日本でここ数年、ブームになっています。

 20年ほど前に有名玩具店が呼びかけ、日本で最初のハロウィーン・パレードが実施された「若者の街」、東京・原宿をはじめ、長野・塩尻、神奈川・川崎、東京・六本木などで各種イベントが今年もおこなわれ、商店街などが主催する行事は年々、広がりを見せているようです。

 ハロウィーンは元来、2000年以上前の古代ケルト人の祭で、秋の収穫を祝い、冬の訪れを前に悪霊を追い払う意味がありました。ケルトの暦では10月31日が大晦日に当たり、その晩、死霊がやって来ます。悪霊から身を守るために仮面をかぶり、魔除けの焚き火をたいたのが今日のパレードの起源で、アメリカにはアイルランド系移民が持ち込んだといわれます。

 ハロウィーンは「子供たちの大晦日」ともいわれますが、子供たちが主役のお祭りなら、日本にも「小正月」があります。

 本来の「年越し」とされる小正月に子供たちが「ほとほと」とか「ことこと」などの唱えごとを唱え、あるいは鶏の恰好で鳴き声を真似ながら各家をまわり、餅やお菓子をもらう風景がかつてはごく普通に見られました。年の変わり目に神霊・祖霊がやってくると信じられたことがこの行事の背景にあり、その意味ではケルト起源のハロウィーンとよく似ています。

 しかし、カトリックの祭りとされるハロウィーンが非キリスト教社会である日本に年々、浸透しつつあるのに対して、日本古来の小正月行事は最近、見かけなくなったのはどうしてなのでしょう。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。