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儒教国家・北朝鮮の日本蔑視 [北朝鮮]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成18年12月22日金曜日)からの転載です


 共同通信が伝えるところによると、「労働新聞」など、北朝鮮のメディアが「倭国」「島国」という日本の蔑称を本格的に使い始めたようです。
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006122001000626.html

 六カ国協議でも日本を「のけ者」扱いするなど、よほど日本の存在が腹に据えかねているのでしょうか。だからといって、国際マナーに反して他国を蔑称で呼ぶなどというのは、精神の貧困さを露呈するものというべきです。

 さはさりながら、「倭国」はまだしも、「島国」という「蔑称」は彼らにとってどんな意味を含むものなのか。日本でも「島国根性」などという自嘲の言葉が使われますが、日本語の「島国」とどんなニュアンスの違いがあるのでしょうか。

 さっそく朝鮮文化にくわしい友人に聞いてみました。すると、あらためて日朝の文化の違いが浮かび上がってきました。

 まず友人が指摘するのは、中国から伝わった風水思想の影響です。風水は、山のかたち、地形、方位、風向きなどによって家相や地相などの吉凶を判断します。「気」を発する山こそが重要だと考える風水の影響を受けた朝鮮では、海に対する関心をほとんど示してこなかったというのです。

 そこへもってきて、儒教的華夷秩序の発想が加わります。山の気を受けて発達した都こそが世界の中心であり、海辺や島は辺境の地でしかなく、差別の対象でした。

 韓国南西部の全羅南道や済州島、あるいは例の靖国神社に保管されていた北関大捷碑が里帰りした北朝鮮北東部の咸鏡北道などはもともと流刑地・左遷の地であって、だからこそ秀吉の朝鮮出兵時、咸鏡道に逃げ落ちた王子は何の遠慮もなく縛り上げられたのであり、いまだに被差別地域とされているようです。

 日本が統治するまで、朝鮮では本格的な漁業が発達しませんでしたが、その背景には海に対する思想的偏見がありました。朝鮮人にとっての海は、日本とは違って、けっして豊饒の海ではなかったのです。

 朝鮮の宮廷で食べる宮廷料理のなかの鱠(フェ、刺身)も、海で獲れた魚ではなく、漢江河口で獲れたニベが好まれたといいます。

 そしていまでも、たとえば、「海割れ」で知られ、最近では観光地ともなっている珍島などは、島の主要産業は漁業でなくて農業だといいます。

 山を優越視し、逆に島を蔑視する価値意識は、漁業や漁民への差別をも生んでいるようです。同様にして、北朝鮮が日本を「島国」と呼ぶのは、儒教意識のなせる蔑視なのです。

 とはいえ、今日では韓国人も刺身を好んで食べるようになりました。しかし、これは日本食が韓国社会に浸透した結果だと友人は指摘します。いま韓国南東部・慶尚道の名物になっている「ミョルチ」と呼ぶ煮干作りも日本の影響だといいます。

 だとすれば、海や海辺、島の価値をかえりみず、蔑視してきた韓国・北朝鮮が、いまごろになって「独島はわが領土」と声を荒げ、「独島」を書き入れたとかいう統一旗をかかげてアジア大会で合同入場行進するようになったのは、これまた日本の影響によるのでしょうか。つまり、朝鮮人のナショナル・アイデンティティが日本に反発しているのではなく、日本化した韓国・朝鮮人が日本に反発しているということでしょうか。

タグ:北朝鮮
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