国民の6割が無宗教、神社本庁調査 [宗教]
以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成19年1月29日月曜日)からの転載です
全国約8万社の神社を包括する神社本庁が5年ごとに実施している「神社に関する意識調査」の調査結果(中間報告)を、神社の専門紙・神社新報が伝えています。調査は今回が3回目で、全国二十歳以上の男女2000人を対象に昨年秋、行われたとのことですが、これによると、国民のじつに6割近くが宗教を「信じていない」ことが明らかになりました。
「信仰している宗教」についての項目では、「信じていない」と答えた人が6割近くもいます。前々回(平成8年)および前回(13年)の調査と比較すると、数値の増加が明白で、これに対して「仏教を信じている」が大きく減少していることが分かります。
仏教信仰の衰退は、ほかの問いからも裏付けられます。たとえば、「日ごろ大切に思うこと」は何かという問いに対して、「祖先を敬うこと」と答えたのは6割近くいるものの、確実に減っています。「家庭の年中行事」でも「お盆・お彼岸」は7割を超えていますが、これも同様に減ってきています。「先祖の命日」をおこなう人は5割を切っています。
仏教信仰は必ずしも祖先供養と同義ではありませんが、旧暦がほとんど駆逐されてしまった今日でも、お盆だけは全国的に、新暦の太陽暦ではなく、月遅れでおこなわれているほど、お盆行事が守られてきたことから考えると、祖先を敬う心の退潮、先祖を供養する行事の減少は注目されます。
それなら神社はどうかというと、前途は必ずしも明るいとはいえません。「伊勢神宮を知っているか」という問いに対して、ほぼ20人に1人が「知らない」と答えています。とくに若い世代では「知らない」が目立ちます。「家庭に神棚がある」のも、さすがに自然相手の仕事に従事している農林水産業では9割近くが「ある」ですが、全体では5割を割っています。
それにしても国民の6割近くが「無宗教」という調査結果は衝撃的です。
信仰心がないことと所属する宗教団体がないこととは同じではありませんが、この調査は日本人の宗教心の衰えを浮かび上がらせています。かつて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)がえがいた、さまざまな神々とともに暮らしていた日本人とは、現在の日本人は明らかに違うと考えざるを得ません。
この調査結果を宗教者自身がどのように受け止めるのかにも興味が持たれるところです。
全国約8万社の神社を包括する神社本庁が5年ごとに実施している「神社に関する意識調査」の調査結果(中間報告)を、神社の専門紙・神社新報が伝えています。調査は今回が3回目で、全国二十歳以上の男女2000人を対象に昨年秋、行われたとのことですが、これによると、国民のじつに6割近くが宗教を「信じていない」ことが明らかになりました。
「信仰している宗教」についての項目では、「信じていない」と答えた人が6割近くもいます。前々回(平成8年)および前回(13年)の調査と比較すると、数値の増加が明白で、これに対して「仏教を信じている」が大きく減少していることが分かります。
仏教信仰の衰退は、ほかの問いからも裏付けられます。たとえば、「日ごろ大切に思うこと」は何かという問いに対して、「祖先を敬うこと」と答えたのは6割近くいるものの、確実に減っています。「家庭の年中行事」でも「お盆・お彼岸」は7割を超えていますが、これも同様に減ってきています。「先祖の命日」をおこなう人は5割を切っています。
仏教信仰は必ずしも祖先供養と同義ではありませんが、旧暦がほとんど駆逐されてしまった今日でも、お盆だけは全国的に、新暦の太陽暦ではなく、月遅れでおこなわれているほど、お盆行事が守られてきたことから考えると、祖先を敬う心の退潮、先祖を供養する行事の減少は注目されます。
それなら神社はどうかというと、前途は必ずしも明るいとはいえません。「伊勢神宮を知っているか」という問いに対して、ほぼ20人に1人が「知らない」と答えています。とくに若い世代では「知らない」が目立ちます。「家庭に神棚がある」のも、さすがに自然相手の仕事に従事している農林水産業では9割近くが「ある」ですが、全体では5割を割っています。
それにしても国民の6割近くが「無宗教」という調査結果は衝撃的です。
信仰心がないことと所属する宗教団体がないこととは同じではありませんが、この調査は日本人の宗教心の衰えを浮かび上がらせています。かつて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)がえがいた、さまざまな神々とともに暮らしていた日本人とは、現在の日本人は明らかに違うと考えざるを得ません。
この調査結果を宗教者自身がどのように受け止めるのかにも興味が持たれるところです。
2007-01-29 05:04
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