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公的追悼行事のキリスト教化 [天皇・皇室]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成19年10月25日木曜日)からの転載です


◇先週から、週刊(火曜日発行)の「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジンがスタートしました。
 下記のmelma!のページを開き、アドレスをご登録の上、ご愛読いただければありがたいです。
 ご感想もお待ちしています。

今週発行の第2号のテーマは「天皇に私なし」です。
http://www.melma.com/backnumber_170937/

「軍事情報」にも紹介されました。ありがたいことです。
http://blog.mag2.com/m/log/0000049253/109083417.html



〈〈 本日の気になるニュース 〉〉


1、「時事ドットコム」10月23日、「キャンドルともし、犠牲者慰霊。長岡市の広場で追悼式典。中越地震3年、新潟」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102300954

 大きな被害をもたらした中越地震から3年を迎えた一昨日、新潟県が主催する追悼式典「追悼と復興への誓い」が長岡市の広場を会場に開かれたのですが、その儀礼はステージに犠牲者と同じ数のキャンドルが並べられ、関係者が点火し、黙祷するという内容だったようです。

 「ロウソク」ではなく「キャンドル」と呼ぶなど、キリスト教のキャンドル・サービスを容易に連想させる追悼行事ですが、とかく靖国神社をめぐってかまびすしい議論が展開され、ほかならぬキリスト者たちによる訴訟まで起こされている政教分離について、県ではどのような議論をし、このような追悼式典を催すことになったのでしょうか。

 試みに県議会の会議録で「追悼と復興への誓い」を検索すると、ヒットしたのは一件で、一昨年9月の定例会で総合政策部長が「中越大震災から1年〜追悼と復興への誓い〜」について答弁しているだけです。今年の追悼式についての議会での議論は見当たりません。キャンドル儀礼は事務方のお膳立てで決まったということでしょうか。

 追悼行事へのキリスト教文化の導入は近年、目立つようになりました。そのさきがけとなったのはおそらく阪神大震災の追悼行事ではなかったかと思われます。キリスト教団体が参加しているのかどうか、分かりませんが、キャンドル行事がたびたびニュースに取り上げられています。

 民間の追悼式ならまだしも、公的な追悼行事で、もし明確なキリスト教儀礼としての認識を持って行われているとなると、絶対的分離主義の立場に立つのであれば、違憲行為ということにならないのでしょうか。

 平成14年には広島に、翌年には長崎に原爆死没者追悼平和祈念館がオープンしましたが、祈念館建設までに厚生省内で行われた議論では「国立の施設である以上、特定の宗教色を排」することが追求され、実際には、「特定の宗教色の排除」どころか、「宗教性の排除」が国の方針だったようです。

 長崎祈念館では、読経や讃美歌の合唱などは禁じられています。献花は認められますが、神式の玉串(たまぐし)拝礼は想定されておらず、焼香は「火気の使用」に当たるという理由で認められていません。

 ところが、阪神大震災10年の追悼式典ではモーツアルトの聖体賛歌「アベ・ベルム・コルプス」が流れました。キリストの生誕から受難までをラテン語で簡潔に表現した教会音楽の最高傑作の一つですが、絶対的分離主義の立場に立つならば、逸脱といわねばなりません。

 ご参考までにこちらをどうぞ。
http://homepage.mac.com/saito_sy/yasukuni/RZH1510nagasaki.html
http://homepage.mac.com/saito_sy/yasukuni/SRH1802mokutou.html


2、「朝日新聞」10月25日、「両親恋しい学びや、インド・ダラムサラ4」
http://www.asahi.com/international/asiamachi/TKY200710210066.html

 ダラムサラにあるチベット子供の村で学ぶ子供たちが2000人もいます。記事は「大部分がチベットの親元を離れて来た子どもたち。『中国の学校よりチベットの文化や歴史が学べる』と親が送り出すという」と書いていますが、中国ではチベット文化を学べないから亡命してくるのではないのでしょうか。「中国の学校より」でも「親が送り出す」でもないでしょう。

 記事は親元を離れた子供たちの切なさを訴えていますが、そこまでしなければ自分たちの文化を学べないつらい民族の境遇を、記者はなぜ書かないのでしょうか。知らないはずはないのに。

 参考までにこちらを。
http://www.tcv.org.in/home.shtml

 ついでにこちらも。
http://homepage.mac.com/saito_sy/religion/H120214JStibet.html


3、「AFPBB News」10月23日、『異宗教間サミット閉幕、「神の名による暴力は神への冒涜』と表明」
http://www.afpbb.com/article/life-culture/religion/2302271/2277091

 聖エジディオ共同体が毎年主催する異宗教間サミットで発表された共同声明だそうです。

 くわしくはこちらをどうぞ。
http://www.santegidio.org/en/ecumenismo/uer/2007/index_23cerimonia.htm


4、「しんぶん赤旗」10月25日、「“靖国史観”教科書の人脈、検定に強い影響力」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-25/2007102501_02_0.html

 「集団自決」への日本軍の強制・関与を削除する検定意見を合議した教科書調査官のなかに、「新しい歴史教科書」を監修した伊藤隆東大名誉教授のかつての教え子が混じっているのは、検定の公正・中立性を疑わせる、と共産党議員が衆院の文部科学委員会で追及したというのです。議員は「学術的・専門的に耐えられない検定意見」とも主張しています。

 なかなか面白い指摘ですが、人脈がつながっているからといって、史実を曲げる教科書検定に結びつくとは限らないでしょう。


 以上、本日の気になるニュースでした。

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