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2 トンガ国王のキリスト教式戴冠式と伝統的即位式 [王位継承]

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 2 トンガ国王のキリスト教式戴冠式と伝統的即位式
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 日本の皇太子殿下やタイのシリントン王女、イギリスのグロスター公爵夫人などが参列して、トンガ国王ツポウ5世の戴冠式が8月1日、行われました。

 40年間、この国を治めた前国王ツポウ4世が2006年に亡くなり、王位を継承したツポウ5世の戴冠式は、翌年に行われる予定でしたが、政情不安定のため延期されていました。

 トンガ語で「南」という意味のトンガは、南太平洋に浮かぶ唯一の王国で、ポリネシアでもっとも古い歴史を持っています。ポリネシア人が作った王国のうち、ハワイもタヒチも欧米の植民地となりましたが、トンガが植民地化されたことはありません。

 今回の戴冠式がキリスト教会でキリスト教形式で行われているのは、19世紀にトンガの3つの王朝を統一したツポウ1世がキリスト教に改宗し、以来、国内で急速にキリスト教が広まり、西洋化が進んだという歴史が背景にあります。

 いまではトンガ国民のほとんどがキリスト教徒といわれ、どんな小さな村にも教会があるそうです。イギリス国教会の司祭ジョン・ウェスレーがはじめた宗教復興運動に起源を持つメソジスト派(ウェスレイアン)がもっとも多く、トンガ王家もこの教会に属しています。トンガはキリスト教伝道が世界でもっとも成功した国といわれているのだそうです。

 キリスト教化はトンガの伝統的宗教世界を破壊することにもなったのですが、トンガ王室は伝統文化の維持にも尽力しています。そのことは教会での戴冠式のあとに、カバ・ドリンキングというトンガ独特の伝統儀礼による即位式が行われることからも分かります。

 コショウ科の植物の根を砕いて、水でとき、絞った液汁をヤシのコップで回し飲みするのですが、トンガの建国神話に描かれた死と再生のドラマの象徴的再現ともいわれます。神聖なカバ儀礼を通過することによって、新国王は王の名を正式に獲得し、真の国王となるのです。

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