1 愛子さま「登校拒否」報道にがっくり by 葦津泰国 [愛子内親王]
お知らせです。
(1)今号は愛子内親王殿下の「登校拒否」問題に関する葦津泰国さんのエッセイを掲載します。葦津さんのブログからの転載です。連載「靖国神社とそのあるべき姿」第8回は、明日(3月16日)発行のメルマガになります。
(2)政治評論家・花岡信昭さんのご了解を得て、花岡さんのメルマガから<<「密約」問題で大騒ぎする愚>>(3月10日)を転載させていただきました。
(3)四宮正貴さんが責任編集するオピニオン誌「伝統と革新」が昨日(3月14日)、創刊されました。創刊号は「現代皇室論」の特集です。拙文も載っています。書店でお買い求めのうえ、お読みいただければありがたいです。
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1 愛子さま「登校拒否」報道にがっくり by 葦津泰国
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愛子内親王が学習院初等科に登校したがらない状況にある。原因は校内の乱暴な男の子の与えたストレスのようだ。こんなニュースが宮内庁の野村東宮大夫の定例記者会見で発表されて、大騒ぎになっている。
[1]非常識な報道
伝えられるところによると、愛子内親王はこのところ学校にお出かけになっていないが、これは学習院校内でお受けになられた強いストレスが原因である、という発表だった。これを受けて学習院側では、ちょっと粗雑な行動で愛子さまをびっくりさせたような生徒の行動が過去にはあったが、すでに解決したのでご理解いただきたいと、直ちに弁解の記者会見をした。
しかしこの野村大夫の発言は直ちに世界に報道され、英国・デイリーメール、米国・ABCニュース、スペイン・エルムンド、オーストラリア・シドニーモーニングヘラルド、タイ・バンコクポスト、ブラジル・グローデなどに、日本皇室の王女が「いじめ」で登校拒否をされた、と派手に報道された。
この騒動が発表されたのは、巷間で問題にされている皇室内部での主導権を争う、在来の宮内庁筋と新たに権力奪取を狙う小和田氏に近い外務省との醜い争いの結果である、との指摘などもなされているが、こんな非常識な報道が出て来る背景を思うと、かなりの確率でそんなこともあるのか、と思わせてしまう。
[2]キズつけられた信頼感
この報道で、日本の皇室が「私なき」存在であるという日本人の伝統的な信頼感が大きく傷つけられることになったのは、確かであろう。
さらには、結果的に、愛子さまの学友である、民間人の生徒たちの将来にまで、大きな精神的傷を与えることにつながるのは避けられない、と思われる。私にとってはこのことのほうがショックである。
加えて、世界の日本の皇室にかける印象も、これによって大きく傷つけられることになった。
皇室をめぐっての報道には、近年になって、今回の報道事件のように、それを報道する連中の浅薄さによって、思わぬ大きな悪しき印象を生んでしまうことが多すぎるように思う。
[3]皇室の真価を理解せずに
それらが生ずる大きな原因は、いまの皇室にかかわりを持つ人たちが、日本の皇室の持つもっとも大切な伝統的な長所、培われてきた特質をまったく理解しようとせず、皇室の果たしている精神的な大きな貴重さを評価せず、単なる外面だけを眺めて、西欧などの王室と日本の皇室を、同じものの如くに思いこむ軽率さから来ているものだといわなければならない。
日本の悠久の歴史が育んできた伝統的な宝物である皇室の本当の価値を目利きする能力ももたずに、うわべだけで皇室を論ずる君側(くんそく)の奸(かん)の跋扈(ばっこ)する姿に、ただただ嘆息するのみである。
その後のニュースでは、愛子さまが雅子妃に付き添われて登校され、妃殿下に見守られながら一部の授業を受けられた。事態は徐々に改善されている、と報道されている。だがこれって、事態の改善と受け取るべきものなのかどうか。いろいろの見方があると思うが、私には、少しもそうとは思えない。
☆斎藤吉久注 葦津様のご了解を得て、「私の『視角』」(3月8日)〈http://blog.goo.ne.jp/ashizujimusyo〉から転載させていただきました。適宜、若干の編集を加えてあります。
(1)今号は愛子内親王殿下の「登校拒否」問題に関する葦津泰国さんのエッセイを掲載します。葦津さんのブログからの転載です。連載「靖国神社とそのあるべき姿」第8回は、明日(3月16日)発行のメルマガになります。
(2)政治評論家・花岡信昭さんのご了解を得て、花岡さんのメルマガから<<「密約」問題で大騒ぎする愚>>(3月10日)を転載させていただきました。
(3)四宮正貴さんが責任編集するオピニオン誌「伝統と革新」が昨日(3月14日)、創刊されました。創刊号は「現代皇室論」の特集です。拙文も載っています。書店でお買い求めのうえ、お読みいただければありがたいです。
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1 愛子さま「登校拒否」報道にがっくり by 葦津泰国
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愛子内親王が学習院初等科に登校したがらない状況にある。原因は校内の乱暴な男の子の与えたストレスのようだ。こんなニュースが宮内庁の野村東宮大夫の定例記者会見で発表されて、大騒ぎになっている。
[1]非常識な報道
伝えられるところによると、愛子内親王はこのところ学校にお出かけになっていないが、これは学習院校内でお受けになられた強いストレスが原因である、という発表だった。これを受けて学習院側では、ちょっと粗雑な行動で愛子さまをびっくりさせたような生徒の行動が過去にはあったが、すでに解決したのでご理解いただきたいと、直ちに弁解の記者会見をした。
しかしこの野村大夫の発言は直ちに世界に報道され、英国・デイリーメール、米国・ABCニュース、スペイン・エルムンド、オーストラリア・シドニーモーニングヘラルド、タイ・バンコクポスト、ブラジル・グローデなどに、日本皇室の王女が「いじめ」で登校拒否をされた、と派手に報道された。
この騒動が発表されたのは、巷間で問題にされている皇室内部での主導権を争う、在来の宮内庁筋と新たに権力奪取を狙う小和田氏に近い外務省との醜い争いの結果である、との指摘などもなされているが、こんな非常識な報道が出て来る背景を思うと、かなりの確率でそんなこともあるのか、と思わせてしまう。
[2]キズつけられた信頼感
この報道で、日本の皇室が「私なき」存在であるという日本人の伝統的な信頼感が大きく傷つけられることになったのは、確かであろう。
さらには、結果的に、愛子さまの学友である、民間人の生徒たちの将来にまで、大きな精神的傷を与えることにつながるのは避けられない、と思われる。私にとってはこのことのほうがショックである。
加えて、世界の日本の皇室にかける印象も、これによって大きく傷つけられることになった。
皇室をめぐっての報道には、近年になって、今回の報道事件のように、それを報道する連中の浅薄さによって、思わぬ大きな悪しき印象を生んでしまうことが多すぎるように思う。
[3]皇室の真価を理解せずに
それらが生ずる大きな原因は、いまの皇室にかかわりを持つ人たちが、日本の皇室の持つもっとも大切な伝統的な長所、培われてきた特質をまったく理解しようとせず、皇室の果たしている精神的な大きな貴重さを評価せず、単なる外面だけを眺めて、西欧などの王室と日本の皇室を、同じものの如くに思いこむ軽率さから来ているものだといわなければならない。
日本の悠久の歴史が育んできた伝統的な宝物である皇室の本当の価値を目利きする能力ももたずに、うわべだけで皇室を論ずる君側(くんそく)の奸(かん)の跋扈(ばっこ)する姿に、ただただ嘆息するのみである。
その後のニュースでは、愛子さまが雅子妃に付き添われて登校され、妃殿下に見守られながら一部の授業を受けられた。事態は徐々に改善されている、と報道されている。だがこれって、事態の改善と受け取るべきものなのかどうか。いろいろの見方があると思うが、私には、少しもそうとは思えない。
☆斎藤吉久注 葦津様のご了解を得て、「私の『視角』」(3月8日)〈http://blog.goo.ne.jp/ashizujimusyo〉から転載させていただきました。適宜、若干の編集を加えてあります。
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