地球に「感謝」することはできない ──コンクラーベで思い出した白柳枢機卿の信仰 2 [女性宮家創設論]
以下は「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジンからの転載です
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地球に「感謝」することはできない
──コンクラーベで思い出した白柳枢機卿の信仰 2
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拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの抜粋を続けます。一部に加筆修正があります。
第4章 百地章日大教授の拙文批判に答える
第6節 コンクラーベで思い出した白柳枢機卿の信仰
▽2 地球に「感謝」することはできない
私が面識を得たのは、白柳誠一枢機卿でした。
そのころの白柳枢機卿は、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会理事長という、もうひとつの顔をもっていました。
「カトリックというより、立正佼成会に近い」
と信徒たちに囁かれるほど、庭野日敬立正佼成会開祖の提唱で始まったWCRPの諸宗教協力を熱心に展開しました。
西暦2000年を契機に、最貧国の債務を帳消しにしようという「ジュビリー2000」の国際運動を、WCRPが強力に展開したのも、白柳枢機卿の指導力があってのことだったと思います。
白柳枢機卿について、私が興味を持ったのは、それから数年後、WCRP日本委員会内で「地球感謝の日」制定推進運動参加の是非が問われたときです。
この運動は、1972(昭和47)年に国連環境会議が「人間環境宣言」を採択し、「環境の日」とされている6月5日を、「地球感謝の日」として制定し直し、環境保護運動を世界的に推進しようとするものです。
日本委員会に結集する諸宗教の代表者たちの多くは、とりわけ日本の伝統宗教の代表者たちは賛同し、盛り上がったのですが、理事長の白柳枢機卿はなかなか首を縦に振りません。
なぜ賛成しないのか、カトリックが主導した「ジュビリー2000」はわれわれも賛成したではないか、という強い不満の声も聞かれました。
都内で関連するイベントがあったとき、直接、白柳枢機卿に質問してみました。すると、なるほど、と思われる答えが返ってきました。それは
「あなたには私をおいてほかに神があってはならない(Thou shalt have no other gods before me.)」(旧約聖書。モーセの十戒)
とする、一神教に特有の信仰問題でした。
「キリスト教は神に感謝することはあっても、地球に感謝することはありません。感謝するというのなら、地球ではなく、地球を創ってくださった神に対して、行われます」
地球への「感謝」は信仰的に受け入れられないということなのでした。白柳枢機卿はぶしつけな私の質問に、じつに丁寧に答えられました。
以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります
☆ひきつづき「御代替わり諸儀礼を『国の行事』に」キャンペーンへのご協力をお願いいたします。
このままでは悪しき先例がそのまま踏襲されるでしょう。改善への一歩を踏み出すために、同憂の士を求めます。
おかげさまで賛同者が300人を超えました。
〈https://www.change.org/p/%E6%94%BF%E5%BA%9C-%E5%AE%AE%E5%86%85%E5%BA%81-%E5%BE%A1%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%82%8F%E3%82%8A%E8%AB%B8%E5%84%80%E7%A4%BC%E3%82%92-%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%A1%8C%E4%BA%8B-%E3%81%AB〉
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地球に「感謝」することはできない
──コンクラーベで思い出した白柳枢機卿の信仰 2
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拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの抜粋を続けます。一部に加筆修正があります。
第4章 百地章日大教授の拙文批判に答える
第6節 コンクラーベで思い出した白柳枢機卿の信仰
▽2 地球に「感謝」することはできない
私が面識を得たのは、白柳誠一枢機卿でした。
そのころの白柳枢機卿は、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会理事長という、もうひとつの顔をもっていました。
「カトリックというより、立正佼成会に近い」
と信徒たちに囁かれるほど、庭野日敬立正佼成会開祖の提唱で始まったWCRPの諸宗教協力を熱心に展開しました。
西暦2000年を契機に、最貧国の債務を帳消しにしようという「ジュビリー2000」の国際運動を、WCRPが強力に展開したのも、白柳枢機卿の指導力があってのことだったと思います。
白柳枢機卿について、私が興味を持ったのは、それから数年後、WCRP日本委員会内で「地球感謝の日」制定推進運動参加の是非が問われたときです。
この運動は、1972(昭和47)年に国連環境会議が「人間環境宣言」を採択し、「環境の日」とされている6月5日を、「地球感謝の日」として制定し直し、環境保護運動を世界的に推進しようとするものです。
日本委員会に結集する諸宗教の代表者たちの多くは、とりわけ日本の伝統宗教の代表者たちは賛同し、盛り上がったのですが、理事長の白柳枢機卿はなかなか首を縦に振りません。
なぜ賛成しないのか、カトリックが主導した「ジュビリー2000」はわれわれも賛成したではないか、という強い不満の声も聞かれました。
都内で関連するイベントがあったとき、直接、白柳枢機卿に質問してみました。すると、なるほど、と思われる答えが返ってきました。それは
「あなたには私をおいてほかに神があってはならない(Thou shalt have no other gods before me.)」(旧約聖書。モーセの十戒)
とする、一神教に特有の信仰問題でした。
「キリスト教は神に感謝することはあっても、地球に感謝することはありません。感謝するというのなら、地球ではなく、地球を創ってくださった神に対して、行われます」
地球への「感謝」は信仰的に受け入れられないということなのでした。白柳枢機卿はぶしつけな私の質問に、じつに丁寧に答えられました。
以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります
☆ひきつづき「御代替わり諸儀礼を『国の行事』に」キャンペーンへのご協力をお願いいたします。
このままでは悪しき先例がそのまま踏襲されるでしょう。改善への一歩を踏み出すために、同憂の士を求めます。
おかげさまで賛同者が300人を超えました。
〈https://www.change.org/p/%E6%94%BF%E5%BA%9C-%E5%AE%AE%E5%86%85%E5%BA%81-%E5%BE%A1%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%82%8F%E3%82%8A%E8%AB%B8%E5%84%80%E7%A4%BC%E3%82%92-%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%A1%8C%E4%BA%8B-%E3%81%AB〉
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