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庁内人事異動者の「拝謁」がダントツ ──ご負担軽減のネックは官僚社会!? 1 [女性宮家創設論]

以下は「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジンからの転載です


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庁内人事異動者の「拝謁」がダントツ
──ご負担軽減のネックは官僚社会!? 1
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 私は運動家ではありませんが、日本の現状と行く末を心から憂い、「御代替わり諸儀礼を『国の行事』に」キャンペーンを、1人で始めました。このままでは悪しき先例がそのまま踏襲されるでしょう。改善への一歩を踏み出すために、同憂の士を求めます。
https://www.change.org/p/%E6%94%BF%E5%BA%9C-%E5%AE%AE%E5%86%85%E5%BA%81-%E5%BE%A1%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%82%8F%E3%82%8A%E8%AB%B8%E5%84%80%E7%A4%BC%E3%82%92-%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%A1%8C%E4%BA%8B-%E3%81%AB

 さて、以下、拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの抜粋を続けます。一部に加筆修正があります。


第3章 伝統を拒絶する官僚たちの暴走

第3節 ご負担軽減のネックは官僚社会!?──庁内人事異動者、赴任大使、叙勲の「拝謁」が減らない


 皇室制度改革と称して進められた「女性宮家」創設は、有識者ヒアリングが始まった平成24年2月の段階では、「陛下のご負担軽減」が最大の目的とされていました。

 その「ご負担」といえば、さらに3年前に始まる宮内庁のご負担軽減策では、

「まず、宮中での儀式や行事では、両陛下には、各分野で功績があった人を中心に、拝謁・お茶等の形で、年間を通じて国内外の数多くの方々とお会いになっておられますが、その回数は、年間約100回に及んでおります」

 と述べられ、「拝謁」の多さがいちばん最初に指摘されていました〈http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/koho/kohyo/gokomu-h21-0129.html〉。

 とくに叙勲に伴う「拝謁」が多いことが宮内庁の悩みでした。

 けれども、軽減策の実施にもかかわらず、改善されませんでした。なぜなのか、それは結論からいえば、皇室制度の不備ではなくて、官僚社会の分厚いカベが立ちはだかっているからです。


▽1 庁内人事異動者の「拝謁」がダントツ

koukyo01.gif
 とくに何が多いのか、宮内庁が公表している「陛下のご日程」から「拝謁」だけを抽出してみます。

 まずご負担軽減策が採られる前の平成19年です。

1 人事異動者の拝謁(宮殿・御所) 22
2 宮内庁新規採用職員(宮殿) 1
3 新任皇宮護衛官(宮殿) 1
4 陵墓監区事務所副所長(宮殿) 1
5 宮内庁永年勤続表彰者(宮殿) 1
6 皇宮警察本部長表彰の永年勤続功労者(宮殿) 1
7 外国ご訪問につき随員等(宮殿) 2
8 皇太子殿下モンゴルご訪問首席随員(宮殿) 1

 以上は宮内庁関係の「拝謁」です。人事に関連する「拝謁」がもっとも多いことが分かります。具体的に見ると、4月2日には宮殿で1件、御所で1件と同日に「拝謁」が重なっています。7月2日、10月2日も同様です。

9 赴任大使夫妻の拝謁(宮殿) 13

 件数で人事異動者に次いで多いのが、外務省関係の赴任大使の「拝謁」です。

10 衆議院・参議院永年在職表彰議員(宮殿) 1
11 参議院正副議長(新任につき)(宮殿) 1
12 参議院副議長(宮殿) 1
13 衆議院・参議院役員等(宮殿) 1
14 全国地方裁判所長・家庭裁判所長等(宮殿) 1

(13)までは議会関連の「拝謁」です。

15 全国検事長及び検事正会同に参加する検事正等(宮殿) 1
16 全国警察本部長会議に参加する全国警察本部長等(宮殿) 1
17 自衛隊高級幹部会同に参加する統合幕僚長等(宮殿) 1

 以上は全国会議参加者の「拝謁」です。

18 春秋の勲章親授式・拝謁(宮殿) 2
19 春秋の勲章受章者(宮殿) 12
20 春秋の褒章受章者(宮殿) 2

 以上は、宮内庁が21年1月に

「春・秋の叙勲に伴っては、合わせて50回以上の勲章等受章者の拝謁が、春・秋,それぞれ7日間あるいは8日間にわたって連日行われます。拝謁等については、年間の拝謁の3分の2を占める春・秋の叙勲に伴う拝謁を中心に、拝謁手順の見直し等を通じて拝謁の回数・日程を縮減するなどして、陛下のご負担の軽減を図ってまいりたいと考えております」(「今後の御公務及び宮中祭祀の進め方について」)

 とご負担軽減のターゲットにした叙勲関連の「拝謁」です。

 たしかに連日、「拝謁」が続きます。

21 総務大臣表彰の地方公共団体税務職員(宮殿) 1
22 財務大臣表彰の申告納税制度普及発展尽力者(宮殿) 1
23 法務大臣及び財団法人矯正協会会長表彰の法務省矯正職員代表(宮殿) 1
24 農林水産祭天皇盃受賞者拝謁、業績展示等ご覧(宮殿) 1
25 厚生労働大臣表彰の第59回保健文化賞受賞者(宮殿) 1
26 厚生労働大臣表彰の身体障害者又は知的障害者の自立更
生者,更生援護功労者及び社会参加促進功労者並びに第
16回デフリンピック冬季大会等の成績優秀者(宮殿) 1
27 文部科学大臣表彰の優良公民館代表者(宮殿) 1
28 文部科学大臣表彰の教育者表彰被表彰者(宮殿) 1
29 警察庁長官表彰の全国優秀警察職員(宮殿) 1
30 日本郵政公社総裁表彰の郵政事業優績者等(宮殿) 1

 以上は、表彰者たちの年1回の「拝謁」です。これらを削減するとすれば、皇太子殿下に移譲するというような思い切った発想を採るほかはないでしょう。

31 警察大学校警部任用科学生(宮殿) 3
32 神宮及び勅祭社宮司等(宮殿) 1
33 新旧神宮大宮司(宮殿) 1

 以上が19年の「拝謁」のすべてです。これらが宮内庁の軽減策実施によって、どのように変わったのでしょうか?


以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります
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