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中国との関係正常化に向かうバチカン [バチカン]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成19年1月23日火曜日)からの転載です

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中国との関係正常化に向かうバチカン
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 バチカン(ローマ法王庁)が中国・北京政府との関係正常化を目指し、そのための専門委員会を設置するようです。近く中国国内の1000〜2000万人といわれるカトリック信徒向けに親書を発表すると伝えられます。

 中華人民共和国の建国は1949年、バチカンとはその二年後に外交関係が途絶えました。

 新中国成立間もないころのカトリック新聞には、毛沢東暗殺陰謀事件に関連して宣教師が終身刑を宣告された、複数の外国人司教が国外追放処分を受けた、など宗教弾圧の記事が一面トップで取り上げられています。共産党政権との断交は当然でした。

 以来、半世紀以上、バチカンは台湾政府と国交を結んできました。いまではヨーロッパ諸国のうち台湾と外交関係を結んでいる唯一の国がバチカンといわれます。

 中国では信教の自由は認められていません。礼拝は政府の監督下でのみあげることができるといわれます。つい最近も共産党の幹部訓練学校で聖書を学んでいたキリスト教徒40人が密告によって逮捕されるという事件が伝えられました。

 その中国との関係正常化は昨年の春にも伝えられましたが、司教任命権が最大の障害となりました。キリストの弟子の後継者と位置づけられる司教を中国では事実上、共産党政府によって任命されています。バチカンによる司教任命は内政干渉である、というのが中国政府の見解です。

 一方、中国は内政不干渉とともに台湾との断交をバチカンに要求してきました。これに対して、教皇ベネディクト16世は今回、台湾との国交断絶も止むなしと語ったとも伝えられます。

 関係改善への第一歩は、今月中旬、共産党政府か公認する中国カトリック(天主教)愛国会が独自に選出した広東省の新司教について、バチカンが承認したことでしたが、今後、正常化がすんなり進むのかどうか。たとえば、中国の「堕胎」「一人っ子政策」はカトリックの教義では認められていません。

 正常化のニュースが大きく伝えられるのと前後して、中国地下教会最年長の蒙子文司教が103歳で亡くなりました。戦時中に司祭となり、新中国成立後は強制収容所に20年間、収容所に送られ、強制労働を課せられ、20年前、地下教会の司教となったといわれます。

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