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WCRP日本委が環境問題で活発な議論 [世界宗教者平和会議]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成19年7月7日土曜日)からの転載です


 昨日、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の理事会・評議員会が東京・新宿の解脱会本部で開催されました。
http://www.wcrp.or.jp/

 来年、「立教80年」を迎える解脱会ですが、同本部でWCRPの会合が行われるのは初めてで、神道、仏教、キリスト教など広範な諸宗教の代表者が集まるのも初めてのことと聞きました。
http://www.gedatsukai.jp/

 参加者たちは神殿に正式参拝したあと、審議に入り、昨年度の事業報告・収支決算、新人事を承認しました。とくに活発な議論が交わされたのは、開発・環境委員会から提案された地球温暖化防止に関する緊急提言についてでした。

 世界のあちこちで宗教宗派間の血なまぐさい対立・抗争が伝えられるとき、諸宗教の代表者たちが同じテーブルにつき、人類共通の課題についてこれほど熱心に討議が行われるのは、きわめて意義深いことです。しかし問題は中身でしょう。

「人間の果てなき欲望の追求がもたらした地球の温暖化」

 という認識は、いかにも宗教者好みですが、どこまで客観的、実証的なのでしょうか。

 開発・環境委員会の提案は、山本良一・東京大学生産技術研究所教授の研究に多くを依拠しているようです。

「人間活動が原因で、地球温暖化が起きていることは間違いない。膨大な化石燃料を使い、森林を伐採することによって、産業革命以降、炭酸ガスは280ppmから380ppmに増え、重量にすると大気中に余分に8000億トンの炭酸ガスを貯めてしまった。その炭酸ガスが原因で、温室効果を起こし、地球が温暖化している」(ある神社での講演)

 というのが山本教授の主張で、専門家の科学的主張だけに、多くの人々は危機意識を駆り立てられます。

 ところが、これとはまるで異なる科学的知見もあります。

 たとえば、元東大生産研教授で、いまは国連大学副学長の安井至先生(環境学)は、地球は19世紀から温暖化している。太陽の活動に起因する地球の自然な揺らぎが主たる原因であり、人間の活動によるものではない、 と主張しています。
http://www.yasuienv.net/GWPoliticsTanaka.htm

 さらに、『これからの環境論』という著書もある、同じ東大生産研の渡辺正教授は、ある雑誌インタビューで、二酸化炭素などの温室効果ガスが大気温度を上げ、異常気象や海面上昇をもたらしているとは科学的には実証されていない、と否定的見解を表明しています。

 都市部の気温が上昇しているのはヒートアイランド現象であり、地球規模では上昇も下降も確認されていない。先進国では大気汚染や水質汚染が80年代にほぼ改善され、そのため専門家たちの仕事がなくなった。そこに温暖化説が登場し、専門家たちはふたたび脚光を浴びるようになった。つまり、渡辺先生によれば、温暖化説はでっち上げということになります。

 WCRPの会議では慎重さを求める意見も多く聴かれました。環境学は非常に若い学問で、いろいろな研究があります。一人や二人の科学者の研究にいちいち反応していては、見識を疑われます。信仰が「科学のはしため」とならずに、宗教者が高い見識をもって、世界の平和をリードするには、まさしく慎重さが必要であり、同時に、真実に対する謙虚さが求められます。そうでなければ、あのダイオキシン騒動の二の舞となりかねません。
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