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歪められた皇室像 [天皇・皇室]

以下は旧「斎藤吉久のブログ」(平成19年2月20日火曜日)からの転載です

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「菊の玉座の囚人」という挑発的サブタイトルの付いた暴露本「プリンセス・マサコ」が、ついにアマゾン・ジャパンの洋書部門で第一位にランキングされました。
 http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/1585425680/ref=s9_asin_title_1/250-1051615-2588221

 宮内庁や外務省の正式抗議は、結果的にはかえって抜群の宣伝効果を発揮したといえそうです。
 
 著書の中身はといえば、体外受精、離婚、うつ病など、暴露話のオンパレードと伝えられ、版元のホームページは皇室をヤクザと同列にしているほどです。
 http://www.randomhouse.com.au/Books/Default.aspx?Page=Book&ID=9781741660142

 侍従長による宮内庁の書簡は、

「皇室像が歪んでいる」

 とし、とくに「明らかに事実と異なる」例として、ハンセン病支援に「皇室が関わりを持つことはあり得ない」と断定していることに反証しています。

 これに対して、著者は強気で、政府の抗議のあと、日本語訳の出版が中止されたことについて、

「日本国民は知る権利がある」

「日本政府がやっていることは、ミャンマーや北朝鮮と同じ検閲だ」

 とメディアに語り、自身のホームページでは

「宮内庁こそ妃殿下に謝るべきだ」

 とひるむ姿勢はありません。
 http://www.benhills.com/books/PrincessMasako/index.html

 宮内庁の書簡には

「政府は対応を検討しています」

 とありますから、今後、天皇・皇室への「事実無根のきわめて侮蔑的な記述」(外務省)について、さらに法的措置などがとられるのかも知れません。

 しかし、そのことによって、「歪んだ皇室像」はただされるのかどうか。というのも、「不運なキャリアウーマン」という発想と、憲法が定める「国の象徴」に対する名誉毀損という発想は、日本の歴史、伝統、文化と一体化している天皇の実像から、いずれにしても遠いのではないか、と疑わざるを得ないからです。

 日本の皇室がヨーロッパの王室と決定的に異なるのは、「国平らかに、民安かれ」という祈りをこめて、天皇みずから祭りを行うことです。それは神々に新穀を捧げる稲の祭りであり、昭和天皇以後はお田植えや稲刈りまでされます。ご自分で泥田に入り、田植えをする君主などは世界のほかのどこにもいないでしょう。その根拠は遠い神話にあるとされています。古代のロマンがいまも生きていてます。

 しかし、宮内庁のホームページには、「伝統文化」として「雅楽」や「歌会始」は日本語と英語で説明されていますが、「お田植え」も「新嘗祭」も見当たりません。外務省の抗議には「国事行為」を行うのが天皇であるという官僚的発想がうかがえます。それでは、皇室像は一面的にならざるを得ません。国の中枢にいる日本人さえ、こうなのです。

 間もなく、ひな祭りです。天皇・皇后をあらわす男びな・女びなを飾り、灯りをともし、白酒を捧げ、女の子の幸せを願うという、高貴な祝宴の文化を日本人は共有してきました。

 たとえばこのような、ふつうの日本人にとっては当たり前のことを、あらためて意識化し、自覚し、世界に発信していく必要があります。そうでなければ、日本の皇室像は歪められたままとなるでしょう。

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